初詣のシーズンもだいぶ落ち着いて
今年一番はじめのイベントが
終わりました。
そんな今だからこそ、
気になってしまうのは
みなさんが思い思いに投げ入れた
“お賽銭”の行方と使い道です。
一般的にお賽銭に関する質問は、
どの神社やお寺も
具体的な回答をもらうことは
難しい内容となっています。
かといって、
満面の笑みで
「いま流行のスマホアプリの
ガチャにつぎ込んでます!」
なんて回答が来たら、
その時はどんな表情をすればいいやら。
今回は、みなさんの思いを伝えるべく
投げられたお賽銭の使い道について
紹介いたします!
目次
お寺や神社のお賽銭箱のお金の使い道は?
初詣・初参に多くの人が
神社やお寺に足を運び、
一年の感謝を伝えつつ
新年が穏やかであることを祈願する
1月の行事。
そこでみなさんが投げ入れる“お賽銭”も、
昔は自分にとって
“大切なもの”を奉納するのが
一般的でした。
例えば銀やお米がそうですね。
現代のように物から金銭へ変化したのは
室町時代頃と言われています。
さらに進化しているお賽銭システムでは、
電子マネー払いができてしまう場所もあります。
これには賛否両論ですが、
お金を取り出す面倒を
いつも抱えている人たちからすれば
欲しかった支払い形態ですね。
筆者が住む地域では
まだ電子マネー払いの波は
来ていません。
一度は体験したいものです。
さて、話しを戻して
“お賽銭の使い道”に
移りましょう。
まずみなさんが投げ入れたお賽銭は、
神社などで売られている
お守りや御札と同じく
神社・お寺の建物を維持するための費用に
使われます。
ニュース番組に取り上げられる神社や
寺院の建て替えや改装工事といった報道が、
まさにそうです。
どれほど歴史ある場所や建造物であっても、
ボロボロで今にも幽霊が出そうな雰囲気では
人を呼びこむことも難しいですし
ご利益があるようには思えません。
神聖かつしっかりと
手入れの行き届いた場所にこそ、
と、みなさんはそれぞれ行く価値を
見出しているのです。
とはいえ、すべての金額を
建物の維持に注ぎ込んで
しまうわけではありません。
神社もお寺も行事がとり
行われていますから、
奉納などに使われる物を
購入する費用としても
お賽銭は使われています。
さらにお守りや御札の製作費、
そこで雇われている巫女さんへの
アルバイト代や神主さんたちの生活費、
行事の告知や宣伝費用にも当てられます。
後半に関しては飲食店のような
経営と同じですね。
そして意外なのが
自治会の収益に
なってしまう場合もあること。
大きく有名な神社だと
宗教法人法が運営していることがあり、
そうなると神主さんの立場は
自治会よりも低いのです。
つまり、先ほど例えた飲食店を
コンビニとして例にあげるなら、
自治会がオーナーで
神主が店長になりますね。
お賽銭を自治会が使う場合は
上でご紹介していた建物の維持費や
お守りなどの製作費だけではなく、
地域活性化に使用されることも。
何にせよ、人が大勢集まる場所を
維持して運営するのは
苦労が多いようですよ。
お寺や神社のお賽銭箱のお金は年間で総額でいくら位?
次はお賽銭で集まる
金額についてです。
凄まじい人数が集結する
初詣ですから、
総額は納得の数字ばかり。
金額については、
例年の参拝者数を元に
お賽銭の平均金額から
計算して表記しています。
では今回は5箇所の
結果を発表です!
伏見稲荷大社
総額はおよそ11億2千万円。
京都市にある稲荷神社の総本社で、
千本鳥居が有名ですね。
伏見稲荷大社は初詣以外でも
多くの観光客が訪れる場所です。
浅草寺
総額はおよそ11億6千万円。
東京といえば「雷門だ!」と
言われているほど有名な
東京都では1番古いお寺です。
海外からの観光客に大人気ですね。
川崎大師 平間寺
総額はおよそ12億3千万円。
川崎大師 平間寺といえば
「厄除け」で有名ですが、
近年パワースポットとしても
注目されています。
成田山新勝寺
総額はおよそ約12億4千万円。
筆者も初詣に成田山新勝寺へ
行くことがあるのですが、
年明けすぐに行くと比較的人が
少ないのでオススメですよ。
本尊には真言密教の最高仏、
不動明王が祀られています。
明治神宮
総額はおよそ約13億円。
これまでの“有名”より
頭一つ分は飛び出て有名な
明治神宮が1番多くの金額を
叩き出していました。
パワースポット巡りを
している人ならまずは
こちらを選ぶほど
定番中の定番スポットです。
お寺や神社のお賽銭箱のお金は税金はかかるの?
最後は国民の義務、
「税金」についてです。
「宗教法人はいっさい
税金がかからない」
と聞いたことがある人も多いほど、
彼らには税金がかからない対象だと
広まっています。
が、しかし実は神社とお寺も
完全に非課税で、
というわけではありません。
神社・お寺が公共事業、
つまり税金を大目に見て良い存在に
なっている理由があるのです。
それは
「古くからの日本の
伝統や慣習を継承する」
という役割を担っていること。
それにより神社やお寺を
維持するために必要な収入源である、
お賽銭やお守りなどの売上は
完全に非課税となるのです。
いわゆる必要経費、ですね。
そしてグレーゾーンなのは
お祓いや玉串料関係。
信仰する宗教でしかできないもののみ
非課税の対象なので、
“ここでしか継承できない”
と判断されるものだけが
非課税となります。
ここでお伝えできる、
完全に課税の対象になるのは
結婚式くらいですが、
宗教事業か収益事業かによっても
課税の話は変わります。
まとめ
さまざまなイベントや行事で
足を運ぶ神社・お寺の
秘密集はいかがでしたか?
個人的にはお賽銭で集まったお金が
建物の維持や建て替えだけで
赤字になりかけてしまう、
というプチ情報のほうが驚きました。
やはり大きなものを維持するのは
人でも必要ですし、
今では入手困難な資材なども
多くあります。
古いものをあの頃のまま、
というのは修理する側の技術も
問われますから、
技術を受け継ぐ人が減少しているのも
問題になっているのです。
いつまでもその姿が
後世に残せるよう、
たまにはお賽銭を奮発して
みるのも良いですね。