ここ数年何かと話題の
「築地、豊洲移転問題」。
二転三転を繰り返し、
現在、築地と豊洲を両立する案が出ました。
でも、移転問題のことはいまいちよく分からない
という方も多いですよね。
そこでここでは、豊洲移転問題を分かり易く解説します。
これを読めば問題の概要が一気にわかりますよ!
小池都知事が出した豊洲移転後の築地再開発の具体的な内容は?
建物が完成し、移転もそろそろかと思われたときに
突如発覚したのは「土壌汚染問題」です。
もともと豊洲市場のある場所は埋め立て地であり、
以前は東京ガスの施設があった土地です。
その影響のせいか、豊洲市場の土壌汚染は
国の基準を大きく上回る有害物質が検出されました。
もちろん、豊洲移転の計画が出た時点で
それは判明していたことなので
「盛り土」をして対処しましょう
ということになっていました。
ですが、移転の直前になって盛り土がしておらず、
中はコンクリーのべやの空洞状態で
量増しをしていたということは判明したのです。
これを受けて小池知事は移転にストップをかけ、
移転問題の再構築を思案していました。
様々な問題を受け、小池知事が最終的に下したのは、
「築地市場は豊洲に移転するが、
築地跡地は売却せずに商業利用などに使用していく」
という案でした。
商業利用というのは、5年後をめどに
「食のテーマパーク」として再開発を
進めるという案でした。
豊洲に移転した市場には、
冷凍、加工といった機能強化を図り、
東京の総合物流拠点にするという裁断のようです。
築地再開発の具体的な内容を見てみると、
目標としては5年後を目途に
再開発をしていく予定だそうです。
食のテーマパークを有する新しい市場を作り、
築地のブランド力や地域の魅力を一体化させた
「食のワンダーランド」を作りたいと
小池知事は発表しました。
また、築地の跡地は売却せずに、
都が民間に貸し出したりして
収益を得られる形で再開発をする見込みです。
さらにセリや市場内取引の機能も確保する
という案で決定される予定です。
豊洲移転後の築地再開発の案の問題点は?
小池知事は「築地を守る」という発言をしました。
これは豊洲移転に反対していた方達からすれば、
築地の再開発は嬉しいことのように思えます。
ですが、築地の再開発には
大きな問題がのしかかっているのです。
それは、築地開発にあたっての費用問題です。
今までの豊洲移転案は、
「築地を売却した費用」を当てて
移転するという方針でした。
具体的な金額としては、
まず築地を更地にして4,386億円で売却します。
そしてその費用を豊洲の開発に必要な資金
5,884億円に当てるという予定で話が進んでいました。
ですが築地を守り、売却しないとなると
「4,386億円」の元手が無い状態ということになります。
元手が無い状態でどうやって
築地の再開発と豊洲移転を実現するのか?
これが大きな問題点になっています。
詳しい方策を発表しているのなら良いのですが、
その方策がとても不透明なのです。
小池都知事は会見の中でも
この問題に対し言及を求められても、
明確な返答をしていないのです。
このことがさらに都民の不安を煽っています。
築地の再開発には税金が使われるのでは
という憶測も飛び交い、
どうやって費用を賄うのかが
注目を集めています。
築地市場関係者やマスコミ、有識者の反応は?
小池都知事が打ち出した案について国民からは、
「その試算がどれだけの信憑性を伴うのかもう信用できない」
といった声が相次いでいます。
その他にも、
「市場は良いかもしれないが、
物流関係者からすれば築地は使いにくい
という声が出ており、
この解決は放置するのか。」
「築地も豊洲もどちらも土壌汚染問題が出ている中、
築地は大丈夫ですと言ったり、
迷走していてその場その場の対応しか
していないように見える。」
というような意見が沢山出ています。
また、築地市場関係者からも
多くの意見が出ています。
「小池都知事は市場を分かっていない、
物流についてもわかっていない。
肝心な市場の役割を何ら分かっていないのではないか。」
築地東京果物商業協同組合理事長は、
「過去にも再設備の話は何度もある、
約30年間築地再設備という亡霊に振り回されている。
その上で今回のことは実現できないということを
あえて申し上げておきたい。」
といった意見があります。
もちろん中には賛成派の意見もありますが、
両者で一致しているのは
「市場が2つもある必要はない」という点です。
移転賛成派も反対派も
築地と豊洲の2つはいらないと訴えているのです。
その理由としては、
「2つにしたところで商品の評価、販売などは
同時進行できるとは思えない。」
「市場の中心機能は卸業者と仲介業者。
それが一部残っただけでは市場は成り立たない。」
というものです。
移転するにせよしないにせよ、
市場が2つに分けられてしまうと成り立たなくなり、
両者とも立ちいかなくなる可能性があります。
また、マスコミからは、
「費用を賄うために、大増税されるのではないか」
といった懸念の声が出ています。
さらに、有識者からも
「コスト面での問題が大きく、実現は難しい」
という批判的な意見が多く出ているのです。
まだまだ小池都知事の動向には目が離せません。
まとめ
最後までお付き合いいただきありがとうございます。
いかがでしたでしょうか?
小池都知事の打ち出した案には問題点が沢山あり、
その中でも費用をどこから捻出するのかが
最大の論点になっています。
大増税ともなれば、
国民はまた大きな負担を背負うことになります。
これからの小池都知事の動向には、
まだまだ目を離すことはできないでしょう。